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なぜフィリピンに会社(法人)をつくったのか

今年の3月にスマホアプリ制作のフィリピン法人を登記しました。もとから独立思考ではありましたが、海外で会社をつくるとは想像していませんでした。フィリピンで会社をつくるに至る三つの理由を書きます。
 
 

何もしていないという結果を免れる

 
一つ目の理由は、日本より10倍大きな失敗をできると思ったからです。ひとりで企画したサービスを開発し続けた”暗黒の1年間”を経て、もはや失敗にさえ飢えていました。

必死でもがき続けて「失敗していないけど成功とも言えない=何もしていない」という結果を認識したときの徒労感は忘れられません。せめてリスクを取ってでも失敗するべきでした。ちなみに失敗に対して全くネガティブなイメージはありません。

そこで今年は「成功する!さもなくば失敗する」ことにしました。もちろん成功するようもがきますが。取れるリスクの最大化を考えて、人件費も生活費も安く英語が話せるようになるフィリピンを選びました。バーンレートを極力さげて、やるべきことに集中する環境を整えています。日本で10人のチームをつくるのはかなり厳しいですが、ここならそれができます。
 
 

社会学的なチームの問題を解決する

 
二つ目の理由は”暗黒の1年間”を繰り返さないためです。失敗の原因は明らかにメンバーが私ひとりという、ピープルウエアで有名ですが社会学的な問題でした。

サービスが欲しいのも、企画をして仕様を決めるのも、手を動かして実装するのも私でした。思いつきで作り始め、「あれもあったら便利だな」という妄想は膨らみ、自分が作った愛着のある機能を削るという決断もできない。まさに”暗黒の1年間”でした。技術力だけはいくぶんあがったようですが。

いまでは徐々に権限と責任の委譲を行い、外部の知見のある方にもアドバイスをいただきながら、役員会で意思決定をするようにしています。もう私の思いつきで簡単に走り出すことはできないし、”暗黒の1年間”のコードはほとんどゴミ箱行きになってしまったけど、これはあるべき姿だと思っています。
 
 

人にこそ投資する

 
三つ目の理由は、日本人も含めて優秀な人を引き止められる環境を整えるためです。フリーランスとしての契約では、日本における年金や保険に相当する部分が個人の裁量に任せられます。また期間の縛りも契約次第なため、長期的な関係には不向きです。

またフィリピン人は家族愛の強い国民性もあってか、組織への帰属意識がとても重要です。チームビルディングという名の定期的な食事会やイベントが行われる文化があるほどです。教育コストをかけても回収できるように、誇りを持ってもらって長期的に働ける環境や制度をまずはつくっていきます。

以上、フィリピンで会社をつくるに至る三つの理由を書きました。ことあるごとに「この人がどれくらい長く働いてくれるか」を考えないわけにはいかない件など、経営をしてきて初めて見えてきた世界についてはまた改めて書ければと思います。
 
 

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