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フィリピンで起業して倒産せずにやっていくコツ【スタートアップ編】

1期目の決算も監査も無事終えて、初めてリゼルさんと作ったフィリピン法人経営の全体像が見えてきました。単身セブに来てから、これまでを振り返ります。フィリピン法人のつくりかたはこちらにまとめています。確実に言えることはフィリピンでなく日本で起業していなかったら3回は倒産していたということです。
 
 

フィリピンで信頼できるひとを見つける

 
日本人の知り合いもほとんどいなく、フィリピン人に至ってはひとりも知りませんでした。そんなとき遊んで英語を勉強できるアプリの英語物語を開発・運営している金子さんの投稿を見てすぐにメッセージを送りました。「今から行きたいです!場所はどこですか!」と。このとき初めてお会いして3日目くらいで、一瞬だけお話させてもらった関係でした。

このセブの秘密基地でそこを経営するリゼルさんと出会い、その場で即決でコワーキングスペースの契約を結びました。金子さんが自身のもつ信頼できる人の繋がりをすべて紹介してくれて、私の会社の今があります。この後、金子さんとは一緒に住むことになります。
 
 

インターネットの速度がトイレよりも大切

 
インターネットの速度がIT企業がオフィスを決めるうえで最も大切な条件です。速くなければそもそも仕事になりません。最初に借りたセブの秘密基地は常時100MBは出ていました。5MB出ればいいと言われるセブでは桁外れに速いです。コワーキングスペース料金もなんと破格の1席1,000PHPでした。(いまは値上がりしているようです)

これと引き換えになったのがトイレです。便座なんてもちろんなくて、あるのは便器だけです。鍵もかかりません。経験上「インターネット速度を取るかトイレを取るか」という選択に必ず直面します。もちろん価格帯をあげればいいとこどりはできます。当時トイレのためだけに、近くのモールまで通っていました。
 
 

固定費をできるだけ増やさない

 
トイレのためにモールに通っていたのは固定費を増やしたくなかったからです。固定費はのちのちボディブローのように効いてくるだろうなという直感がありました。綺麗なオフィスで会社設立してキラキラ人生みたいな見栄もトイレも捨てて、高速格安コワーキングスペースを選んだわけです。

この選択は思わぬ副産物をもたらすことになります。視察に来た日系企業の方々に見学していただいたのですが、「この環境を見れてよかった」と言っていただきました。セブのまた辺鄙なところでフィリピン人やオーストラリア人と肩を並べてサービスを作っている光景がとても新鮮に写ったようです。いまではアプリ開発のお仕事をいただけるほど、よいお付き合いをさせてもらっています。
 
 

フィリピン人起業家のメンターを見つける

 
日本人のコミュニティとその人的ネットワークにお世話になる中で、そこだけに依存してしまうのに違和感がありました。いただいた好意を返すという意味でも、周りと違いを出したかったというのもあります。あるとき気づいたんです、ここはフィリピンなのになんでフィリピン人に教えを請わないのかと。いつの間にか日本人と接する居心地の良さになれてしまったのか、あるいは心のどこかに日本式の経営のほうが優れていそうという奢りがあったのかもしれません。自分自身に恥ずかしさを覚えました。

早速行動に移します。日系企業の視察ツアーで企業紹介のプレゼンをさせていただいて、お願いして私自身もツアーに加えていただきました。フィリピンにはいても、フィリピン企業のことを知らなかったからです。その中のひとつInnosoft Solutionsという会社に感銘を受けます。エンジニアの代表二人がゼロから作ったレジシステムの開発・運用をしている会社でした。ものをフィリピンで売る力があることがとても魅力的でした。気づいたときには勉強を始めて間もない英語で、あなたがたから経営を学ばせて欲しいとお願いをしていました。

いまではレジシステムのタブレット子機アプリを当社で開発して、サービスを共同展開させてもらっています。スタッフが紙でオーダーを取るのではなく、タブレットで取りデータが親機に同期される形です。このレジシステムは在庫管理もできるのが優れものです。例えばトンカツが5つ注文されたので、豚肉が100g×5、キャベツが50g×5減ったので追加発注が必要のような細やかな管理ができます。

またオフィスもビルの一室を間借りさせてもらっています。フィリピン要人を紹介していただくことや、書類申請関連でもアドバイスをもらうこともあります。オーナーの一人が中国系フィリピン人なのですが、彼にビジネスに関する相談をするために家賃を毎月直接払いにいっています。いわゆる華僑と呼ばれるひとのビジネスの考えかた、彼らのビジネスの立ち上げかたなど学んでいます。正直これだけでも家賃だけの価値があるとおもっています。
 
 

会社設立を引き延ばす

 
極論は会社設立を引き延ばすことが重要です(笑)。本当に必要になるまで作らないようにしましょう。私もずっとずっと各方面から言われてきましたが、自分でやってみないと気が済まない性格なのでやってみましたがおすすめしません。ビジネスとして立ち上げることだけが大事なのであって、体裁は会社を借りるなどいくらでもやりようがあります。
 
 

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